CITRON.

のん気で内気で移り気で。

自分史上最強オノマトペ。

今朝、テレビのお天気お姉さんが「コートを着てもいいくらいの寒さ」と言っていたので、
「いやいやさすがにそれは大げさなのでは。草生えるかよ」
と、なんとなく使ってみたくなった最新のネット・スラングを混ぜ込んだコメントを発しつつ玄関のドアを開けて、
「寒いやないかーい」
とノリツッコミをしてしまうくらいに今日は寒かった。
すでにここに至るまでにいくつか間違った言葉の使い方をしているような気がするが、そういう細かいことが気にならなくなるくらい、寒かった。
時々、自分は変温動物なのではないかというくらい、気温と僕のパフォーマンスは密接に関連していて、寒いといろいろなことを考えることがおっくうになり、暑いといろいろなことがどうでもよくなる。雪が降るくらい寒い日に目覚ましをかけずにフトンに入ったら、そのまま春になるまで眠っていられるような気がしてならない。

こういう日にはあちこちで咳をしている人を見かける。
ひとくちに咳といっても、コホコホとかコンコンとかいうような軽いものからはじまって、重たいというかなんというか、セキと一緒に内臓も出てくるのでは、というような重量級サウンドのものまである。

娘がまだショットグラスに入るほど小さかった頃、熱が出たとか突然嘔吐したとかいう理由でかかりつけの小児科に連れて行くと、必ずといっていいほど咳の音を聞かれたものだ。
その時に、医師が使用する擬音がとても秀逸で、はじめて聞いたときにとても感心したのである。それが医療界でよく使われるものなのか、その医師オリジナルなものなのかわからないが、それは、
「ぜろぜろとした咳は出ますか?」
……というもので、そう言われてみると「ぜろぜろ」と表現するのが一番ふさわしい咳というのは確かにあって、その時の僕は(なぜがやや興奮気味に)、
「そうですそうですそのぜろぜろですっ」
と答えたような記憶がある。
とはいえ、最近とんとそういう咳の音を聞くことがないので、「ぜろぜろした咳」というのは子供特有のものなのかもしれない。

……というようなことを書いていたら鼻水がたれてきた。僕も含め、体調を崩しちまった方におかれましては、どうぞご自愛くださいね。