CITRON.

のん気で内気で移り気で。

悪寒に鈍感、食感には敏感。

食事の時間ではないときに、おやつとして犬にあげるペット用クッキーがある。
それはそれとして、僕は朝は無駄に早く起きていて、これはもう人によっては「これは深夜だろう」と思っていそうな時刻に起きていたりする。
僕が起きると犬も一緒に起きてくる。雑なストレッチをしたあとに二本足で立ち上がり、僕のふくらはぎあたりを前足でハグしながらこちらを見上げる。「おはよう」という気持ちを体で表しているようにも見えるが、実際は、「起きたので、おやつをくだたい」といいたいのだ。彼女とはけっこう長い付き合いになるので、この推理についてはかなり自信がある。それにしても、起床後数十秒後におやつを欲しがるとは、なんて丈夫な胃袋なのだろう。これについては少しうらやましい。彼女はきっと、朝からカツ丼がいけるタイプなのだ。

今日、封を切ったクッキーは、いつも買っているものとは違う商品のようだ。パッケージには、「脂肪分ひかえめ」とか「おなかにやさしい」というようなキャッチコピーが書かれている。なかなか健康に気づかっている。もしかしたら、世の中にはトクホのペット・フードというものもあったりするのかもしれない。
手に取って、クッキーのサイズが小さいことに気づく。パッケージを再確認すると「お口の小さなワンちゃんにも食べやすいサイズ」と記載されている。色々と気を使ってくれているものだ。ただ、その分、食べ応えのようなものは目減りしているのかもしれない。食べながらしきりに首をかしげているような気がする。

ところで飼い主の健康状態はどうかというと、週末からやや風邪っぽい状態が続いていて、寝込んだりセキ鼻水クシャミなどが出ることはないもののなんとなく悪寒がする。「まあ、これくらいなら寝てれば、ね」くらいに構えていたのだがこれがなかなか復調しない。そもそも真剣にケアする気にもならないようなささやかな悪寒だったので油断していたところもあるが、いい加減なんとかしたいところだ。この悪寒自体に飽きてきたし、これ以上長引いた場合、この悪寒の原因について、風邪以外の選択肢を考慮しないといけなくなるかもしれない。
悪寒の原因で風邪以外、となると真っ先に思いつくのが「呪い」系である。これが原因だとすると、回復するのはなかなかやっかいになると思われる。
そうでないことを証明するためにも、早期回復を図りたいところだ。ようやく本気になってきた。