CITRON.

のん気で内気で移り気で。

じじい再定義。

僕の娘はアンジャッシュのコントが好きなようで、コンビで出演する番組があると録画して観ていたりする。特に意味もなく、単なる雑談として、「児嶋と渡部、どっちが好き?」という質問をしたことがあるのだが、その答えは「ネタは好きだけど人間としては特に魅力を感じない」という、妙に大人びたものであった。
「私の望む成果を出してくれれば他のことはどうでもいい」という考え方は、ある意味達観しているといえなくもない。

彼女や彼女から聞く友人たちの話を聞くと、彼女たちの大人に対する採点は基本的に厳しい。まあ、雑にまとめてしまえば「そういう世代」ということになるのかもしれないが、大小さまざまな理由(「理不尽なキレ方をする」、「ひいきがひどい」、「鼻毛に白い毛が混ざっている」などなど)で大人たちは減点され、あるレベルを超えると「じじい」、「ばばあ」と呼ばれるようになる。
ある時、彼女が「じじい認定」している大人たちの大半が僕より年下であることに気づき、自分がおおむね「じじいより年上の超じじい」であることを娘に告げたことがある。ついでに、自分より年下の人間が「じじい」呼ばわりされるのは違和感がある、というようなことも言ってみた。これもまあ、雑談みたいなもので、特に伝えたいメッセージがあるわけではなかった。

娘は、わかってないなあ、と首を振りながらこう言ったのであった。
「じじいってのは、年齢でなるもんじゃないんだよ」
そして、「今、私、うまいこと言った」というような、満足そうな笑みを浮かべるのであった。

ところで娘は東京03も好きなのだが、メンバーの飯塚悟志のことは下の名前で「サトシ」と呼ぶ。
ちなみに僕もマネをして、彼のことは「サトシ」と呼んでいる。東京03は、僕もわりと好きなのだ。