CITRON.

のん気で内気で移り気で。

『ケータイ捜査官7』というドラマがとても好きだった。

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できるだけリッチでゴージャスなエクスペリエンスを提供したい人間と、できるだけソリッドかつシンプルかつミニマムな生活を目指す人間はなかなか分かり合うことができず、そのミーティングはそこそこ長時間になってしまったのであった。
……というのはつまり、ふと気を許すと様々なオプション・プランを紹介したがる携帯電話ショップの店員さんと、1円でも安い維持費を目指す客としての僕の攻防のことなのだが、それにしても携帯電話の機種変更の手続きとはどうしてこうも疲れるのだろう。僕などは何年かに一度しかやらないからまだいいようなものの、これを毎日やっている店員さんは大変だ。まあ、仕事としてやっていれば慣れるのかもしれないが、様々なプラン、様々な料金体系、様々なキャンペーンと割引が複雑に絡まりあうあの世界の面倒くささといったらない。「もしもこうすれば料金はこうなります」というような、場合分けと数字の組み合わせがいくつも話題に出てくるとそれだけで気が遠くなるというのは、自分の職業を考えると致命傷かもしれない。

それはそれとして、機種変更した新しい相棒は前のより小ぶりな分、手にしっくりと馴染むような気がする。僕はもうけっこういい歳をした大人なのだが、手のひらに収まるくらいの機械をつい「賢い小さな友だち」みたいに思ってしまうところがあり、細々と設定作業をしながらついニコニコしてしまうのだ。それがとても照れくさいことだということは熟知しているので、そういうことは主に夜中に行われる。
これが10年前なら確実に名前を付けていたところだ。まあ、10年前にしたってけっこういい歳をした大人だったのだけれど。