CITRON.

のん気で内気で移り気で。

クリアできないクリアファイル問題。

休日に男が髭を剃らない理由はいくつもあるが、今日の僕に関しては、シェーバーの電池が切れていたからなのである。あまり肌が強くないからできれば髭剃りは回避したい行事なのだが、無精髭が似合うワイルド・ガイという立ち位置でもないので日々なるべく剃るようにはしている。
そういえば、最初に入った会社は男性社員が髭を伸ばすことを禁止していたはずだ。会社を変えてずいぶん経つが、今はどうなのだろう。

……というようなこととは特に関係なく、自宅最寄りの繁華街で開催されている中村佑介展を観に行く。
中村佑介のイラストについては、アジアン・カンフー・ジェネレーションのCDのジャケットや、森見登美彦の本の表紙(およびそれらがアニメ化された時のキャラクター)くらいしか知らないのだが、大変好ましく思っている。
それは、中村佑介の画く女の子がとてもかわいいからだ。
なんというかこう、これ以上ないくらい単純な理由で申し訳ないくらいだが、その分、迷いもブレもない。

大きなサイズのイラストをたくさん観るというのはなかなか楽しいことだ。そのうえ、その大多数がかわいい女の子ときた。つい、というか必然的に、というか、ふと気づけばグッズ売り場でイラスト入りのクリアファイルを買ってしまった。

それにしても。
展覧会や写真展のグッズとか映画の前売り券を買ったときのオマケとか、世の中にはたくさんの特製クリアファイルが存在するのだが、中には、描かれている絵や写真の魅力につられて買ってみたのはいいけれど、いい歳をしたおっさん的には使いどころがないものも少なからず存在する。使わないクリアファイルというものはなかなかやっかいなものなのだ。量が多くなってくると意外と重いし、横にして保管すると雪崩のもとになる(これはまったくの余談になるが、この世に存在するクリアファイルの大多数は、実はクリアではない)。
クリアファイルを文房具として考えず、A4サイズの絵や写真を楽しむための媒体だと認識して、これは実用品ではなく、趣味で収集しているものなのだ、というような、コレクターとしての覚悟を決めるという生き方もあるとは思うが、もう一つ勇気が出ない。
個人的には、この手のグッズはポストカードくらいが扱いやすいのだが。