CITRON.

のん気で内気で移り気で。

現状再確認。

とにかく何かを整理するという才能がない。
この荒れ地をなんとか開拓し、文化的な生活ができるようにしたいとは常々思っているのだが、なかなか上手くいかない。
ここからは様々な物が発掘される。
それらの中にはゴミもあればちょっとした掘り出し物もある。ただ、あまり値打ちのあるものは出てこない。

発掘作業に疲れた頃に時計を見る。もう夕方だ。

結果的には開拓どころか発掘されたものをA地点からB地点に移動させただけのような気がする。何も整理されていない。ああ、これでは、この雑多な荒野で来年も生きていかなければならない。困ったことだ。
……と、表面上は困った顔などしてみたりもするのだが、この「ガラクタだらけ」としかいいようがない世界に実は居心地のよさを感じてもいる。

今年の大掃除はこうして終わる。
僕にとって大掃除とは、それについての才能がからっきしない、ということを再確認する儀式なのだ。