CITRON.

のん気で内気で移り気で。

ウォーキング!、シェービング!!、アメージング!!!

朝、会社近くの公園で、シェーバーでヒゲを剃りながら歩いている人を発見してしまった。スーツ姿で、僕から見たら若い人に見える。左手にバッグ、右手にシェーバーである。歩きながら、鼻の下あたりにシェーバーを押し当てている。

大昔、ガラガラに空いた下り電車に乗って会社に通っていた時期があった。その電車の中には、たまにシェーバーでヒゲを剃っている人がいて、僕も一度だけマネをしたことがある。「電車の中でヒゲを剃る」という、今まで経験したことのない気分を味わいたいという好奇心もなくはなかったが、要するに寝坊してしまい、自宅でヒゲを剃る時間が取れなくなったのだ。
一度経験した人間として感想を述べると、電車内のヒゲ剃りはあまりおすすめできないと言っていい。
車内が揺れてて剃りにくいとか、鏡がないと剃りにくいとかいうテクニカルな要素以前の問題として、シェーバーの音がうるさくて、だんだんいたたまれなくなってくるのだ。自宅の洗面所だろうが電車の中だろうが、シェーバーが出す音のレベルに違いはないはずなのだが、なんだかものすごい騒音を出しているような気持ちになるのである。
電車内でヒゲを剃るということは、その者のメンタルの強さを試される、ということだ。自慢ではないがその辺の強度についてはからっきし自信がないので、それ以降、僕がそのメンタル・テストを受けることはなかった。

話は戻って歩きながらのシェービングについて。
鏡の前で普通にヒゲをそっていても剃り残しがちょいちょいあるような僕からしたらとんでもない難易度の技といっていい。
もしも自分がそれをやってみたとしても、「頬や顎に生えているヒゲでモヒカン刈りにチャレンジした人」みたいな結果が出るような気がしてならない。

まあ、実際に、ヒゲを剃る時間がないくらい時間のない朝に遭遇したら、洗面所で急いでヒゲを剃って、ちょっと遅刻するほうを選ぶような気がする。