10月1日は「コーヒーの日」であり「眼鏡の日」でもあるらしい。
豆をごりごりと挽いてコーヒーを淹れているにもかかわらず、毎回「……コンビニのコーヒーのほうがいいにおいがするような気がする」などと首をかしげたり、常に複数の眼鏡を取っ替え引っ替えしているような「眼鏡交換士」３級（相当）の僕には大変親近感の持てる日といっていい。
ところで「眼鏡交換士」という資格は残念ながらまだ日本にはなく、そのためここでも「相当」と書いている。
ちなみに３級ともなると、たとえば、仕事の打合せのために会議室に向かうときに「ホワイト・ボードを見るくらいの距離」用眼鏡と「各席に設置されているパソコンの液晶画面を見るくらいの距離」用眼鏡を持っていき、結局のところホワイト・ボードも液晶画面もイマイチよく見えずに配布された紙の資料を裸眼で見て眼鏡は机に放置、というような奥義が使えないと取得することができない。どんなものであれ、技を極めようとすれば究極的には素の状態というか無の境地に近づいていくということだ。この場合は裸眼がそれにあたる。
もっと上の級になるとおそらく眼鏡の交換は自分の精神世界の中で行われ、モノとしての眼鏡は必要なくなったりするのだろう。そしてそういう状態はきっと「心眼」と呼ばれるのだ。
そんなこんなでやたらと10月1日が気に入ってしまった。できることなら誕生日をこの日に変更したいくらいだ。
もしも誕生日が10月1日になると、星占いとしてはてんびん座になる。てんびんなんて中学生の時に理科の授業で使ったきりであまりピンとこない機器ではあるが、今までのように、双子でもないのに双子座を名乗るよりは違和感はないかもしれない。
あとは、誕生日を変える方法を調べるだけだ。
