CITRON.

のん気で内気で移り気で。

ワカメみたいな髪とバナナみたいな自分。

図書館に行かなけばならない。返却期限が今日までの本を借りているのだ。
本は2冊借りていて、その内訳は長編小説と絵本になる。絵本は返却し、読み終えることができなかった小説は貸出延長依頼をした。貸出期間14日で、400ページちょいの本を87ページしか読めなかった。いったい何をやっておるのだ。

ちなみにその小説の中に、パーマをかけて失敗した女の子が登場する。パーマを終えた彼女の髪は、「ワカメが頭にからみついた水死体」のようになったらしく、その対処として、彼女は髪をばっさり切ってしまった。
ちなみにワカメ(とかそれっぽい海藻)のことを、英語ではSeaweedというはずだ。それを教わったのはわりと最近のことなのだが、この先の僕の人生の中で、この知識が役に立つときがあるのかどうかよくわからない。なんにせよ、人はいろいろなきっかけで物知りになるのである。

髪を切った彼女の名前は緑ちゃんという。
僕は宿命的に「緑」という色が好きなのだが、緑ちゃんという名前の女の子の知人はいない。これは、残念ながら、というべき事態だろう。
名前に色が入っているということでいうと、娘の幼稚園時代の友人に「アオ」ちゃんという子がいた。どういう漢字だったのか忘れてしまったが、「青」ではなかったと思う。余談になるが「アオ」ちゃんには妹がいて、名前は「ハル」ちゃんだった。だから、つい最近まで放映していたカップ麺のCMを観るたびに彼女たちのことをちょっと思い出したりしたものだ(「アオハルかよ」)。
彼女たちはけっこうな美少女姉妹で、街頭でスカウトされてかなり有名なミュージシャンのビデオに出演したりしていた。もう引っ越してしまってかなり経つので、現在の姉妹の美少女具合がどの程度なのかはわからない。

姉妹の母親もかなりの美人であった。目鼻立ちがはっきりした派手な顔立ちで、メイクのさじ加減を間違えるとなぜかニューハーフっぽくなってしまうというのが悩みだったような記憶がある。僕より少し年下だったが、聴いている音楽の趣味が似ていることが判明し、(コミュ障気質の僕にしては)わりとうまく話をすることができた(はずだ)。
彼女は僕のことをバナナマンの設楽統に似ていると主張していて、彼女に言わせると「ルックス云々というよりも、言葉の選び方というか話し方というか、なんか漂ってくる空気感が似ている」ということらしい。これはウチの奥さん経由の伝聞として知ったのだが、奥さんの記憶違いのせいで、僕が最初に聴いた内容は「アオちゃんママが、バナナマンの日村勇紀に似ているって言ってたよ」というものだった。
日村勇紀という人物についてよく知っているわけではないが、少なくとも髪型に関しては僕と相当な距離感があると思っていたので、(ルックス以外の内面的なところが似ているという可能性はあるものの)これにはけっこう驚いたものだ。

同じような話でいうと、社会人になりたての頃、当時の同期に「関根勤と同じ匂いがする」と言われたこともあるのだ。
設楽統と関根勤と僕の中にどういう共通項があるのか、けっこう長い期間考えているのだが、いまだに謎のままだ。