CITRON.

のん気で内気で移り気で。

トゥルー・ストーリー。

会社を休んで病院に行った。検査の予定が入っているのだ。
検査の結果は、まあ、面白いか面白くないかでいえば面白くなく、甘いか辛いかでいえば辛く、連邦かジオンかでいえばジオンで、マリオがルイージかでいえばルイージという感じであった。
……なんだか調子に乗って後半は訳がわからなくなってしまったが、まあ、つまりは来月リベンジ検査をすることになった。先月追加された目薬は、あまり僕と相性がよくなかったようだ。

自宅最寄り駅そばのスーパーで、久しぶりにウイスキーを買う。夜中に録画しておいたテレビ番組を観るときに飲むのである。いわゆるほろ酔いという状態をキープするために、ウイスキーにこだわりのある人から怒られそうなくらいうっすーいお湯割りを作るのだ。うすら寒いリビングで、うっすーいウイスキーでお腹を暖めている時間というのはけっこう悪くないのではないかと思う。気のせいかもしれないが、これくらいの飲み方だと頭の芯はわりあいスッキリとした状態を保てている、ような気がする。
いや、暖房費をケチっているとかではなくて。

その後、自宅に向かうコース上にあるコンビニで少し変わったもの、というか人物を見た。その人は、コンビニの駐車場に停められた自動車から降りてきたのだが、両肩にオウムを乗せているのである。
両肩にオウムを乗せたおっさんというのは、かなり珍しくはないだろうか。少なくとも僕の静かな人生の中でははじめて遭遇したものだ。
肩に乗るくらい訓練されているからといって特におとなしいわけではなく、両肩のオウムたちはけっこう激しく羽ばたいていた。こいつら、おっさんもろとも飛んでいってしまうのでは、というくらいの勢いはあったと思う。

すべてだいたい本当のことだ。