いつもと同じような時刻に目を覚まし、いつもと同じような時刻にヒゲを剃り、いつもと同じような時刻にスーツを着ているつもりなのだが、なぜかいつもと同じような時刻に出発はできず、いつもと同じ電車に乗ることができなかった。つまりは各動作がのろのろしているのである。仕事始めという状況にまったく乗り気ではないのだ。
おまけに外も暗い。仕事納めの朝もこんなに暗かっただろうか。これではまるで夜である。もしやこれは、これから会社に行かねばならぬという気分の暗さに影響された脳が見せているまやかしの映像なのかもしれない。
その上とても寒い。仕事納めの朝もこんなに寒かっただろうか。もしやこれは(以下略)
仕事始めなんてこんなものだ。
仕事始めなんてこんなものだ。