CITRON.

のん気で内気で移り気で。

今月のチャレンジャー。

ちょろっと残業をして、さてそろそろ帰ろうかというタイミングで飲みに誘われる。
我が家には「誘われた飲み会には極力参加すべし」という家訓があるので当然のように参加した。この家訓を作ったのはウチの奥さんで、若かりし頃に上京して就職した会社が、運悪く「午後10時まで残業してもまだ2時間は飲めるよね」というような酒飲みの集団だったのだ。必然的に酒飲みになった彼女と出会った頃の僕は20代半ばで、日常的にお酒を飲むという習慣はまだなかった。以来、僕は彼女のマネをしてお酒に親しむことになり、そのへんのルールについては彼女の言うことを鵜呑みにしてきたところがある。

ここのところなぜがやたらと外で飲む機会が多く、先週も先々週も、あさっても来週も再来週も飲み会があるのである。外でお酒を飲むのが好きな人にとってはたいしたことのない頻度なのだろうが、自分史上ということでいうと前代未聞だ。僕にも、もっと頻繁に飲み歩いていた時期がなくはないのだが、それはもう20年も前のことだ。

体がだるく、ため息やトイレで放出する排泄物がいちいち酒くさいような気がする。身体中にアルコールがしみこんでいて、満員電車でもみくちゃにされたら摩擦熱で発火しそうだ。
実際のところ、それほど大量に飲んでいるわけではないのだが、若い頃にくらべて、お酒が身体に残りやすくなったということなのだろう。

ところで、我が家には上に書いたような家訓があるので飲み会への参加自体は奨励されているのだが、だからといって補助金とか手当のようなものがもらえる制度があるわけではない。
目下のところそちらのほうが大問題で、財布の中をチラリと見ながら「今月はなかなか高難易度だぞ」などと思ったりしているのだ。