CITRON.

のん気で内気で移り気で。

ささやかだけど、役に立つこと。

どうにも調子が上がらない、という時は、指先を点検してみる。

少しでも「お、爪が伸びておるな」と思ったら、とりあえず切る。
それだけで、あら不思議、少し調子が上がってくることがある。

……これは、かなり個人的なことなのだけれど、僕に関していえば、まあ、そういうことがある。

ではなぜ、爪を切ると調子が上がるのか。
これについては、衛生的見た目的な理由ではなく、もっと直接的な理由がある。

昼も夜もキーボードを叩くことが多いのだが、僕はキー・トップを指の先で叩くタイプなので、爪が伸びていると叩いた時のフィーリングにほんの少し違和感が出ることがあるのだ(余談になるが、キーを叩くときの流派については「指の先派」以外には「指の腹派」がメジャーどころとされている)。
ちなみに、ここでいうキーボードとはパソコンのものである。残念ながら楽器ではない。「昼も夜も(パソコンの)キーボードを叩くことが多い生活」よりも、「昼も夜も(楽器の)キーボードを叩くことが多い生活」のほうがなんとなくカッコよく感じられてしまうのは気のせいか。

キーボードを叩くときの少しの違和感は、少しのストレスとして僕の中に蓄積されているらしい。ストレスが溜まっている実感のようなものはないのだが、爪を切ったあとにキーボードを叩いた時の爽快感スッキリ感がけっこうなものなので、この推測はけっこう正しいのではないかと思う。

問題を解決する特効薬にはならないが、いわゆる「一服の清涼剤」くらいにはなる。
今さら多少ケアしたくらいで美しくなる見込みのない顔ではあるが、冷たい水でざばざばと洗ったら気分はよくなった、という感じだろうか。

手軽だし無料だし、積極的に活用していきたいところだが、深爪にはご用心だ。