CITRON.

のん気で内気で移り気で。

ある日のこと。

可能性という名の幻について。

ここ数週間ほど、毎日少しづつちびちびと楽しんでいる物語で、登場人物が記憶喪失になった。 それはそれで心配な事件ではあるのだが、ふと考えてみると、小説や映画の中でちょいちょい……とはいわないまでも、わりとよく登場し、そのわりには身近なところで見…

才能。

たとえば、朝の通勤電車で、座席に座っていたとする。横長の、いわゆるロング・シートというやつだ。この時の、ひとりが座るために必要となる標準的な幅を1.0としよう。 僕の右隣には、幅を1.3ほど確保して座っているおじさんがいる。だからといって身体が特…

曇天気分。

こんなことはめったにないことだと思うのだけれど、今日、知らない女の人が泣いているのを2回も見かけてしまった。 ひとりは会社の休憩室でたまたまとなりに座った人で、電話をしている最中に泣き出してしまった。外国の言葉で話していたので、会話の内容が…

スイングしなきゃ意味ないね。

くるりが『ワールズエンド・スーパーノヴァ』の演奏をはじめた時。 電気グルーヴのステージから『Fallin' Down』のイントロが聴こえてきた時。 のんの口から、『タイムマシンにおねがい』の歌詞がこぼれ出た時。 背筋をぞくぞくとするような電流が流れ、僕は…

かさねがさね、かみさま。

かみさま。 この間、小さなお願いをさせていただいた、小さな国に住む小さな人間です。 かみさま。 ありがとうございました。 かみさまのおかげで、週末、僕は雨に降られることなく、2日連続ライブを楽しむことができました。両日ともに、まさに夏、という…

ハピネスさんは。

一応、探してみたんだけど、ハピネスさんを見つけることはできなさそうだ。 ……暑い。 内臓が煮えているのではないかというくらい体が熱い。面白いくらい汗が出てくる。 汗とともに体重が減っていく実感がある。これはもう、確実にやせたと思う。 帰宅してビ…

ハピネスさん。

名も知らぬその人のことを、僕は心の中で「ハピネスさん」と呼んでいた。 全体的に大柄で、(ご本人が喜ぶかどうかわからないが)動物に例えると熊、という感じの男性だ。年齢はたしか7つくらい下だったと思う。まあ立派なおっさんだ。 ハピネスさんに会っ…

PTYS(パートタイム勇者)。

かくして、勇者の生まれ変わりこと「よでる」の冒険は始まったのであった。……正確には先週の土曜日から。 とはいえ、週末はたまたま用事があり、平日は(勇者であるにも関わらず)会社に行ったりしなくてはならないので、一日の平均勇者タイムは今のところだ…

かみさま。

かみさま。 僕は、地球にある小さな国で生きている人間です。 これといって取り柄のない人間ですが、毎日、まじめにコツコツと働いています。僕の思う限り、かみさまが「こら」というような悪いこともしていません。 ……ごめんなさいかみさま。 少しだけ見栄…

伝説の黒ビール。

ところで僕の町では黒ビールは売っていないようなのだ。 「僕の町」というくくり方は少し大げさで、本当は自宅から最寄り駅までのコース内にある大規模スーパーひとつとコンビニふたつを確認しただけだ。とはいえ、このコース内にないと、たとえば会社の帰り…

袖丈アシンメトリー。

左腕にアームバンドが装着されていないことに気づいたのは昼休みの時だ。 僕は腕の長さが標準よりやや短いようで、着るワイシャツによってはアームバンドで袖の長さを調整している。今使っているものは、細いコイル状に巻かれた金属線を輪っかにしたような形…

眠れぬ夜のために。

両手を体の脇につける「気をつけ」の姿勢のまま、うつぶせでベッドに横たわる、ということがたまにある。両足はそろえて、しかもベッドからはみ出している。 つまり、帰宅してそのまま寝室に直行し、ベッドの端に体が触れた瞬間くらいにそのまま前に倒れたよ…

夏の魔法。

三連休もそろそろ終わろうとしている。 個人的な感想を書くと、この三連休は実に「わけがわからん」ものであった。 連休中に時間をかけて探してやろうとしていた本(小説数冊、マンガ数冊)は、結局のところみつけることができなかった。今日はあと数時間あ…

ささやかだけど、役に立つこと。

どうにも調子が上がらない、という時は、指先を点検してみる。 少しでも「お、爪が伸びておるな」と思ったら、とりあえず切る。 それだけで、あら不思議、少し調子が上がってくることがある。 ……これは、かなり個人的なことなのだけれど、僕に関していえば、…

裏返しても犬。

目が覚めて、枕元のメガネを手に取ると、ぬくい。 梅雨はまだ明けていないようだけど、少なくとももう立派に夏だ。 暑い夏の朝、温まっているのがわかっていてそのメガネをかける。朝イチからそこそこの試練だ。黒いプラスチック・フレームがじんわりと額や…

ホットのことはほったらかし。

コーヒー・メーカーのスイッチを入れると、彼(彼?)の奥のほうから「かちり」という音が小さく聞こえてくる。そして、「しゅっしゅっ」とか「ぼたぼた」とか、それなりににぎやかな音を立ててコーヒーが作られる。……ついこの間までは、たしかにそうだった…

天気雨と壊れたコーヒー・メーカー。

朝、自宅を出るまで小雨が降っていることに気づかなかった。空はよく晴れているから天気雨というやつだ。 小雨と書いてはみたが雨量はかすかなもので、自分なりに正確な解説を試みるならば、「霧雨以上小雨未満」というところだろうか。自宅に戻り傘を取って…

政治とギャンブルの相性について。

そういえば、先日の選挙では投票した人が当選したのであった。 これは、個人的にはなかなか珍しいことなのである。日々、政治について高い関心を持っているというような立派な大人ではないのだが、一応、選挙のたびに、自分なりに熟慮して票を投じるようには…

いつかウサギになる日まで。

今日は通院日なのであった。 それも、わりとみっちりと検査をするほうの日である。 いつものようにいつもの検査をするというだけではあるのだが、今日から主治医が変わるので、なんとなく緊張する。ましてや今度の主治医は女医さんなのだ。なんとなく緊張す…

月曜からの脱出。

仕事中に珍しく仕事の話をしていると、手の中で「みしし」という音がする。 見てみると、握っていたボールペンが折れていた。 ばっきり真っ二つという折れ方ではなく、先端部と胴体部をつなぐネジ部分が、少し折れている。1メートル先から見るとわかりにく…

問題はほかにある。

昼休みに会社近くの商業施設の中を歩いていたときのことである。 前方から歩いてくる若い男性が、かなり大きな声で歌を歌っている。その顔色と徐々に漂ってくるにおいから、酒に酔っていることがわかる。 ちなみに歌っているのは『赤とんぼ』。年齢に似合わ…

たしかにそれは夏の季語。

数か所、蚊に刺された。 場所は下半身が多く、ざっと数えると五か所。 事件は眠っている間に起きたものと思われる。まったく気づかなかった。 敵ながらあっぱれというか、いい仕事しやがるというのが正直な感想だ。 いやいや。 これは、蚊のスキルが高いとい…

6月はいつも。

6月という月は、どうにも立場がないというか、春でも夏でもなく、じゃあ何なんだというと梅雨だったりするような、こういってはアレだが、1年を構成する12か月の中でも、比較的パッとしない月なのではないだろうか。 ちなみに6月生まれの人は、12星座占い…

雨のよく降る、この星では。

雨だなあ。 雨が降ると、どうもなあ。 雨が降ると、どうにも、眠くなるよなあ。 ……というようなことを、過去に何度か書いてきたような気がして、ふと振り返ってみると……、 citron.hatenablog.com citron.hatenablog.com heinetsu.hatenablog.com heinetsu.ha…

夏の難易度。

某人気女性アイドル・グループのコンサートのチケット抽選に当選した。ちなみに8月開催だ。 購入するための抽選なので、代金はこれから引き落とされる。 このグループについては、娘がファンクラブに入っていて、日常的に熱心なファン活動を行っているわけ…

そでなしくのいちあらわる。

朝の光は意外とつよく、まだ低い位置にいる太陽からビームのように日光が襲ってくる。顔面がじりじりと暑い。 最近、こんなことばかり書いているような気がするが、そういう季節なのだから仕方がない。これが7月や8月なら「暑いよ! でも夏だからしょうが…

略してA.B.C.

まだ5月、そして、まだ午前中なのに暑い。 歩いているだけで汗がたらたらと流れてくる。 繁華街の真ん中に、箱庭のような公園がある。 公園といっても、大半は芝生になっていて、遊具の類はあまりない。ボール遊びをする親子がいたり、寝転がって本を読む人…

ワカンナイ。

雨にも負けず 風にも負けず 雪にも夏の暑さにも負けぬ 丈夫なからだをもち 欲はなく 決して怒らず いつも静かに笑っている 東で25年ぶりに『ツイン・ピークス』の続編が制作されると聞けば 「約束を守ってくれたのはうれしいけど、ローラ・パーマーはどうな…

目玉からビター・テイスト。

午前半休して眼科に行く。 ここ数日、目にかすかな痛みがあり、まわりの人間の証言によると、目の充血もいつもよりグレード・アップしているらしい。同じようなことは数年前にもあり、その時の経験から推測するとそれほど心配する必要はないような気もするの…

青空と奇跡のビール。

ヘッドフォンをして外出すると、頭頂部とか耳周辺とか、つまりはヘッドフォンの部品があたる部分にしんわりと汗をかく。これが「じんわり」とか「じっとり」とか「びっちゃり」になるとなかなか大変で、 い、いつのまにオレはガマン大会に出場してしまったの…

負け惜しみWinner。

朝の通勤電車がやけに空いていて、そこでようやく、先週、朝の情報番組でキャスターのお姉さんが言っていた謎の呪文のような言葉の意味がわかった。 お姉さんはたしか、 「サイダイキューレンキューニナルカタモ」 と言っていたのだが、これはつまり、 「最…

メガネ! メガネ!! メガネ!!!

メガネを常用し、コーヒーを常飲する者として、ちょっと聞き捨てならない名前のお店が、僕の住む町から近からず遠からず、といった距離感のところにある。 その名を、メガネコーヒーという。一応書いておくと、コーヒー屋だ。以前、ネットの海のどこかで偶然…

週末ウィークエンド。

ちょっとした理由があって、昔やっていたブログを読み返していたところ、ある記事のタイトルに『運命はディスティニー』と書いてあって思わず笑ってしまった。これが本当の「自演乙」というやつかもしれない。過去に自分が書いたもので笑ってどうする。 しか…

ウサギ蒸発。

「有効成分最大量」みたいな店頭の売り文句にひかれ、ウキウキと買ってしまった目薬の箱を開けてみたら、通常よりも大きな容器がごろりと出てきたのであった。 「有効成分最大量」とは、つまりは目薬の効き目成分が濃い、という意味合いを期待していたのだ。…

眠れぬ夜のために。

なんだかうまく眠れない。 浅い眠りを切れ切れに繰り返し、ふと気づくと朝になる。 というようなことがたまにある。というか、今がそういう状態だ。 外からは雨の音も聞こえてくるし、時間帯からいっても、眠くなるには好条件のはずなのだ。 心身が疲れてい…

【緊急質問】その時あなたは何を踏む。

今日はまさに「踏んだり蹴ったり」だぜ、という日の、まさに「踏んだり蹴ったり」な最中に、「踏んだり蹴ったり」という言葉のその意味するところがちょっとわからなくなってしまい、しばしそのことばかり考えてしまった。本来なら「踏んだり蹴ったり」の原…

防寒としての音楽。

4月も中旬だというのに、まだ寒い朝があるなんて。 誰にも言えない心の叫びを抱え、駅までの道を歩く。気温は10度に届かず、風も強い。垂れてくる鼻水をなんとか処理したいのだけれど、ポケットに突っ込んだ手を出す勇気がなかなか出ない。 そんな朝に、ヘ…

六義園再襲撃。

雨の中、六義園を再襲撃した。もちろん本当に襲撃したわけではなく(あたりまえだ)、再訪しただけのことである。再襲撃というのは『パン屋再襲撃』という小説のタイトルを安直に拝借しただけだ。 六義園は、東京都文京区にある都立庭園で、もともとは徳川綱…

北東京ストレイ・キャッツ。

季節柄、ネット・サーフィン(これってもはや死語なんですかね)しているとそこかしこで桜の写真を見ることになる。関東では、今週末あたりがお花見のピークということらしい。 天気もイマイチだったので、今日はウチでおとなしくしていようと思いつつパソコ…

しだれ桜でゴーゴーゴー。

どちらかというと、あまりテンションの上がらない、ご機嫌ややナナメ気味の一日であった。 二日酔いだし、楽しみでもなんでもない電話を一日待っていなければならなかったし、そしてその電話は結局かかってはこなかったし、その他諸々、なんとも踏んだり蹴っ…

ある中年サラリーマンは通勤時にだいたいこんなことを考えている。

手元にある清涼飲料水の缶に、「軽く振ってお飲みください。強く振ると中身が飛び出すことがあります」というような注意書きがしてあるのを見て、意外と微妙なコントロールが求められているんだな、と思い知った次第である。 今まで缶飲料から中身が飛び出し…

ミド戦記その2:そんな装備で大丈夫か?

さて。 久々に冒険者としての活動をはじめることになったわけだが、だからといって「ではさっそく」とばかりにいきなりダンジョンに直行したりはしないのである。なんといっても僕は大人なのだ。あの頃の、ヤンチャで無鉄砲な少年時代の僕とは違うのだ(まあ…

四月馬鹿未遂事件。

エイプリル・フールに嘘100%の文章を書こうと思い、普段の自分の生活にはまったく縁のない、バイクや革ジャンやアナログ・レコードや海岸沿いの道路や高いウイスキーについて調べていたらいつの間にか週末が終わってしまった。 なんだかとても残念な気持ちで…

桜の樹の下には。

会社近くの公園にある桜の木の下には、大人の男がひとり。 スーツを着て、ブルーシートの上に座っている。 その表情からは彼の感情は読みとれず、そばを歩く人たちの視線を浴びながら、静かに座っている。 花見の場所取りなのだろう。 そこは、毎年この時期…

トイレでどこまでできるのか問題。

会社のトイレが混んでいて、個室を使いたくても空きがない場合、並んだドアの近くで待つことがある。 時間帯によっては、それほど広いわけでもないドア付近のスペースに三人くらいの待ち行列ができたりする。待っている人々は、ぼんやりと虚空を見つめたりぼ…

雨の日の過ごし方(オトナ編)。

『雨の日の猫はとことん眠い』という言葉があって、ある意味で僕の座右の銘のようなものになっている。 これはそもそも、大昔に愛読していた本のタイトルなのだが、その言葉自体をものすごく気に入ってしまい、雨が降るたびに思い出してしまうのだ。 雨の日…

ミド戦記:ダンジョン攻略は突然に。

人生には、時々、思いも寄らぬ事件が起きる。 去年まで、いや、昨日まで、いや、極端な場合はつい5分前の自分にはとても予想のつかないことが今、起きたりする。こういう、「人生なにがあるかわからんのう」という状況を、アメリカ映画ではジェット・コース…

ミドクロは心配性。

今週はずっと体調が悪い。寒気がする。腰が痛い。つまりは風邪気味のようだ。 いったい何がきっかけで……などと考えるまでもなく、先週金曜の夜(というか明けて土曜の深夜)がいけなかったのだ。 先週の金曜、以前同じ現場で働いていた人たちとの飲み会があ…

さよなら死神。

自宅から最寄り駅まで歩くコースに、200メートルほどのまっすぐな路地がある。 ……「200メートルほどの」などとスッと書いてみたが、実は事前にグーグル・マップで調べてあるので距離はわりと正確だ。自慢じゃないが僕は自分の距離感というものにまったく自信…

甘いドーナツと、偽ナイチンゲールの起こした事件について。

朝から病院に行く。 本当は昨日、予約を入れていたのである。予定通りいけば、有給休暇で捏(ねつ)造されたプレミアム・フライデーで、プレミアム感皆無の定期検診に行くはずだったのだが、それをうっかり忘れてしまった。痛恨のミスである。 金曜の朝、会…